スノーボードが上手くなりたいなら100回転べ。
かなり大げさなタイトルですが私がまだスノーボードを始めたばかりの初心者の頃は1日100回転ぶのを目標として滑ってました。
「100回転べばうまくなるのか?」という疑問が生まれると思いますが、決して転べば転ぶほど無条件でスノーボードが上手くなるわけではありません。
スノーボードを滑っていて転ぶには何かしら原因があります。
転ぶたびにその原因は何だったのかを考えることが大事です。
もちろんスノーボード初心者だった私は何回転んでもほとんど原因なんてわかりませんでした。
ただし、このぐらいの時にこれぐらい攻めたらこんな風に転ぶなというフィーリング的な情報はどんどん体に刻み込まれていきました。
転ぶことの大切さ
スノーボードが初めての方や、初心者の方のレッスンをする時は、実際に滑る前に必ず転び方を教えます。
ただし、「転ぶ」という動作は自分の意思で行うわけではないので、
「転んでしまった」タイミングで正しく転ぶことが出来る人なんてほとんどいません。
出来れば転んで痛い重いなんてしたくないと思うのが普通の人の感覚だと思いますが、転び方を知っているのと知っていないとでは体の受けるダメージの大きさが全く違います。
スノーボードを滑っているときに転んでしまうときは、手をつてしまわないで体を小さくして転がる、もしくは体の面で受けるのが理想です。
バランスを崩したタイミングでゲレンデの斜面に体が叩きつけられるのを防ぐために手が出て支えようとしてしまう気持ちもわかります。が、自分の体重にさらに滑っているスピードの勢いが追加された重さを腕で支えきれるはずがありません。転ぶ際に手をついてしまう人はなにかしら上半身の怪我を負ってしまうリスクが高いです。
もし、転び方をしっていて正しく転ぶことが出来たら怪我のリスクは一気に下がります。
怪我のリスクを下げるためにも正しい転び方を知ることはとても大切です。
転んでも立ち上がればいい
スノーボードを滑っていて、正しい転び方を知らなければ多少痛い思いをするかもしれません。
正しく転ぶことが出来れば全く痛くありません。
むしろ、転んでしまっても速やかに立ち上がることが出来ればそれはもはや他の人から見たら1つの技に見えるかもしれません。(たぶんないけど)
有名なアメリカンフットボールのコーチであるダレル・ロイヤルの名台詞はアメフト選手だけでなく全てのスポーツをする人を勇気づけてくれると思います。
私も勇気をもらった言葉です。
ーダレル・ロイヤルの手紙ー
スポーツをする人間の誰もが一度や二度の屈辱を味わうだろう。
これまで打ちのめされたことのない人間などいない。
一流の人間はあらゆる努力を払い速やかに立ち上がろうとする。
普通の人間は少しばかり立ち上がるのが遅い。
そして、敗者はいつまでもグラウンドに横たわったままだ。
アメリカンフットボールのコーチであるダレル・ロイヤルが自分のチームの選手たちに送った言葉です。
スノーボードが上手くなりたいと言いながらいつまでもグラウンドに横たわったままの人はいませんか。
時間をかけてでも何度でも立ち上がればいい。
簡単なことです。
全て自分のせいにした方が成長は早い
あなたのまわりに何でも人のせいにする人っていませんか?
私のまわりにもそういう人はいました。
特に社会人になってからサラリーマンとして働いているときに多かったです。
サラリーマンになると自分のミスがボーナスに反映されてしまうこともあるので精いっぱい人のせいにしてしまう気持ちもわかりますが(わかりたくなどありませんが)、そういう人間はたいてい仕事も人間関係も物凄く下手です。
なんでも人のせいにしてしまうような人間とはまずプライベートで会いたいとは思いませんし、仕事のミスにしても何でも人のせいにばかりしているうちはその人自身の成長にはなりません。人のせいにばかりすることで一時的にはもしかしたら上司からの評価は貰えるかもしれませんがそんなメッキはすぐに剥がれてしまいます。
スノーボードで滑っているときもそうです。
「転んだ時の原因を考えろ」と言いましたが、その原因を自分以外にばかりしていては何の意味もありません。
・今転んだのはゲレンデの雪面にコブがあったからだ。
・今転んだのは後ろから来たスキーヤーが急に視界に入ってきたから悪い。
・今転んだのはリフトにかわいい子が乗っていて気になってしまったから、こんなところにリフトを作ったスキー場が悪い。
自分以外のせいにしようと思ったらきりがありませんし、こんな人間が成長すると思いますか?
もしかしたら、時間をかけれが慣れることによって少しずつは上手くなるかもしれませんがかなり遠回りをしています。
正しく原因を考えることで
・進行方向にちゃんと目を向けていなかったから斜面のコブに気が付かなかった。次からはちゃんと進行方向を見よう。
・滑るときの周りの安全確認を怠ってしまった。周りにもしっかりと気を配ろう。
・次こそさっきのリフトに乗っていたかわいい子にカッコいいとこ見せるぞ!
とポジティブに捉えた方が早く上達しそうじゃありませんか?
本当に100回転んでたのか?
100回転べは正直かなり大げさです。
でも、私はスノーボードの成長のためには
転ばない安全な出来る範囲の滑りを繰り返すよりも
全力で攻め切ったうえで転んでしまった方が学ぶことは多いと思い、1本1本を大切に攻め切ることに徹し限界を超えたときに転んでしまいました。
見ていた人から「毎日100回ぐらい転んでない?」とは聞かれました。それぐらい本当に転んでました。
実際の所は90回ぐらいしか転んでなかったのですが、もしそのゲレンデにナイターがあれば100回は超えていたかもしれませんね。
※周りの安全確認は必ず行っていました。
転び癖が付きそうで怖い
何度も何度も転んでしまうことで転び癖がついてしまうんじゃないか?と思う方もいらっしゃると思います。
私も転びすぎて転ぶことに慣れてしまったらどうしようと思った時期もありました。
しかしそんなことは杞憂に終わり転び癖がつくことはありませんでした。
スノーボードが上手くなるため転んでいたのですから当然です。
スノーボードインストラクターになるために受けたバッヂテストも転んでしまえば減点ですし、スノーボードインストラクターになってからなんてお客さんの前で転ぶわけにはいかないという緊張感の中「転び癖」なんてものはなく成長と共に転ぶことは減りました。
むしろここ数年転んでいないので自分が「新しいことに挑戦」していないんじゃないかとすら思ってしまいます。
転んでしまうことではなく転び癖がつくことを恐れている人は気にしなくても大丈夫です。私自身が体現しています。
まとめ
ただやみくもに転びまくればスノーボードが上手くなるというお話ではありません。
正しく転ぶことでケガのリスクを下げて、転んだ原因をきちんと考えて成長につなげることが大切です。
転ぶことに慣れてくると転んでしまっている間は物凄く冷静でいられます。転びの上級者になると立ち上がるころにはもう気持ちが切り替わっていて成長につなげることが出来ます。
どんどん転びましょう。